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2020/09/28

予算の立て方と、KPIの設定の仕方。

Tweet ThisSend to Facebook | by nishino
 某弊、開発基盤部会の界隈で予算を立てる場合には、先ず、当該ドメインに関する知識(≒ CSF)を付けることが重要になります。そして、KPIは、プログラム ~ ベネフィットを中心に見る事になると思います(ソレより外は、KGIになるので)。

  • 重要成功要因 (CSF)
  • 重要業績評価指標 (KPI)
  • ゴール (KGI)

 ...と言うのも、コレ等は、具体的には、以下のような軌跡を辿るので、ソレを測定可能なモノにして行く必要があると思います。

 「ポートフォリオ → プログラム → プロジェクト → アウトプット(プロダクト)→ アウトカム(ベネフィット)→ インカム(プロフィット)」

 予算立案に関しては、先ずはプログラム・マネジメントからですね。先ず、ポートフォリオ・マネジメントのポートフォリオをインプットにして、どういうプログラムを組んだら、各、子プロジェクトが、ポートフォリオに沿った体系的なアウトプットを行えるか?を考える所からですね。

 繋がりの無い単発のプロジェクトしか思いつかないようだと、アウトカム(ベネフィット)が弱くなってしまいます。これでは、当該ドメインの知識不足と言わざるを得ません(要するにCSFが解っていない)。

 昨今、スタック&コラボレーション(昨今のCSFの一例)が重要になってきているという話を、既に、前回の連載(Elastic Stackをスタック&コラボの事例として研究する)で言及しましたので、コレについては、そちらを見て頂ければ良いと思います。また、直接、CSFが解っていない時も、何をシたら滑るか?は把握していた方が良い気がします(生産技術界隈でBuzzったケド、ダメだった過去の生産性向上施策の一覧)。なんとなく、その知識が継承されていないと、失敗の二番煎じを繰り返すので。

 ...で、肝心のKPIの設定ですが、これは、単純に、短期ではアウトプット(プロダクト)に振ってしまって良いと思います。中長期では、アウトカム(ベネフィット)を測定すると良いと思います。

 ...とは言え、「アウトカム(ベネフィット)測定」と言われても、中々、定量的にならないので、これも、単純に導入件数で良いと思います。導入件数も短期で見ると非常に問題のある指標なんですが、逆にココに問題のあるプロジェクトは中長期で継続しないので、ソコで判定できると思います。

 ...となると、予算立案で重要になるのは、「継続しているプロジェクトのディティール把握」という話になってきます(これが基礎的なCSFだと思っています)。

 「何故、そのプロジェクトは続いているのか?継続しているということは、ベネフィットがあるのか?ベネフィットは、どういう仕組で、アウトカムされるか?ベースとなるアウトプット(プロダクト)は、どういうものなのか?」

 コレ等を適切に説明できると、予算に関しても説得力を持たせる事が出来ると思いますが、SIerでは、顧客ドリブンな所があり、予算認可側が先回りしない(出来ない)のが問題となってくるケースがあります。

 ...が、コレについてはタイミング調整が出来ないので、中長期で予算認可側が反省をせざるを得ないようなシチュエーションを作って行くのが良いかと思います(予算認可側も、まだまだ改善の余地が多い訳です)。
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