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2021/04/07

アクエリアス・エイジねた:2021年以後の世界とICTみたいな話(1)

Tweet ThisSend to Facebook | by nishino
 2020年は、コロナに始まり、色々ありましたね。

 さて、「2020年アメリカ合衆国大統領選挙」の結果が落ち着いたので、この辺で、”2021年以後の世界とICT”みたいな話を、今回は、「多極化」と言うキーワードをベースにして(、以前に投稿したアクエリアス・エイジ ネタ風に)、全7回に渡って纏めて行きたいと思います(長い)。

 最近、明確になったのは、大統領選でも明確になった、「分断」ですね。


 何故、アメリカが分断されるのか?と言うと、タイトル中にもある「ワンワールドから多極化する世界」と言うトレンドが背景にあるタメだと思います。この多極化(ブロック化とも言う)こそ、今回の投稿におけるアクエリス・エイジ(≒ 固定された未来)として設定しているモノになります。

 実際に、分断は「人種対立」ではなく「富裕層と貧困層」の間で起きているらしいですが、これをもう少し具体的に言うと、「多国間連携を考える人」「多国籍企業に務める人」と「地域に根ざしている人」とも言えるように思います。

 別の言い方をすると、「覇権国家によるワンワールドを継続したい人達」「国家権力、体制派に属する人」「テクノクラシー(知識社会)のテクノクラート(専門家)」と「覇権国家によるワンワールドには飽き飽きした人達」などと表現できると思います。

 ワンワールドの起源というのは、これは、ジャック・アタリの書籍、「1492 西欧文明の世界支配」の冒頭で「世界征服に出発する巨人」と表現されていた「欧米」とか「自由主義陣営」とか言うモノで、これは、大航海時代のコロンブスの新大陸発見が始まりで、第二次世界大戦で頂点を迎えましたが、アメリカは、ベトナム戦争以後、敗走を重ね、ついに、2002年に「帝国以後 〔アメリカ・システムの崩壊〕」と言う書籍が出版されるに至りました。


 今後、起こることは、
  1. 2005年に提唱された米中二極体制(G2)が(当時の想定とは少々、違う形で)実現し、その後、G2に留まらずに世界は多極化する。
  2. 中国のGDPが、2028 ~ 2033年に米国を超える(2020年の世界の海外直接投資において、中国がアメリカを抜いて最大の投資先国になったと2021/1/24に国連機関が発表)。
  3. 2050年、米中印の三国志の時代に突入する(とは言え、多極化が進み、覇権国家は存在しない状態になる)。
 ...と言う、将に、多極化のマイルストーンと言える出来事だと思います。

 あと、② の中国のGDPが米国を超えると言うのは、以前の予想から5年前倒しされているようです。コレは、ジャック・アタリの「21世紀の歴史――未来の人類から見た世界」の中でも米覇権はもう少し長めに続くと予想されていたように思いますが、全体的に早まっているように思います。この中国の勢いは、近いうちに、ICT界隈でも感じられるようになるんだと思います。


 アメリカは、この世界の多極化に伴い、国内は、ワンワールド主義とナショナリストとの間で、より深く分断されるのではないか?と思います。

 次回へ続く...。
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