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2021/04/09

アクエリアス・エイジねた:2021年以後の世界とICTみたいな話(2)

Tweet ThisSend to Facebook | by nishino
 本投稿は、前回に続けてのコンテンツです。

 ...と言う事で、どうも、昨今の世界は、「覇権国家によるワンワールド」から「覇権国家なき多極化した世界」へ移行しつつあるようで、以前から言われていた「世界の平準化」ってのは、あまり実現しないし、実現させようと努力する必要も無いモノになって行くのかもしれませんね。

 ...と言うのも、以下のような記事がありまして、


 この中に、「IOCは五輪に参加する各国に統一されたルールを守らせることに成功しています。」って話が書いてあるんですよね。コレって「多極化後の社会で、できる事ってコレぐらいだな。」って事だと思うんですよね(1492では「世界征服に出発する巨人」とまで書かれていたンですが、随分、トーンダウンしたなぁ、と。)。

 一方で、ICT界隈に身を置いていれば、Web標準、OS、クラウドなど、「コモディティ部分は、なにもせずに平準化する。」と言う感じであることが、昨今、理解できると思います。

 故に、ICT分野では、以前にも書きましたが、

 将来的に、「クラウドとコンテンツだけになる。」と予測されており、コレに基づくと、クラウド・サイドはコモディティ化しかなくコンテンツ・サイドで差別化するしかなくなる。

 と言う状態が発生し得ると思います。

 次回へ続く...。



余談:
 ...で、ココでチョット思ったんですが、...と言うか、丁度、去年の年明けの新50問題の投稿の中で、「日本の高度経済成長は、"反共の砦"として育てられたタメで、自力はあまり無い。」って話を書こうと思っていたんですよね。

 具体的には、

 当時、日本や韓国は、"反共の砦"として伸ばす必要があった国だった。しかし、国として伸び切って、その後、世界は多極化し、"反共の砦"としては用無しに、後は自力でね。と言うのが現状(よくよく考えると、日露戦争においても、多大な米英の支援を受けている)。

 と言う様な話。

 しかし、書いている内にgdgdになってしまったので、一度、お蔵入りにしたんですが、一年寝かしたら、まぁ、再登場の機会が与えられたのか、実際、日本って、自力で基礎研究 → 要素技術でコア・コンポーネント作成して、世界的に成功した事例って、殆ど持ってないと思うんですよね。

 だから、産官学連携でも結果が出ないのは当たり前っちゃ当たり前なのでは?という気がするんですよね。

 (コア・コンポーネントや最終製品じゃない、素材産業とか組立産業、自動車産業と家電・ゲーム業界は強い(強かった)ですが)。

 歴史を振り返ってみると、

 「明治維新後の急な近代産業移植や、戦後の反共の砦としての復興支援など、歴史的に横から拝借し過ぎて自作マインドがない無い国になったのかもね。

 なんて思ったりしました。

 OSSなんかもそうですが、ここ20 - 30年は、学問も産業もタイムマシン経営もどきみたいな事しかして来なかったんじゃないか?と思うんですよね。要するに海外でお墨付きを得たブランドを国内に持ち込んでドヤる感じの色々です。

 私が思うに、アラ還以上のオッサン達って、アメリカに強烈な憧れを持っていて、ソレがあって、タイムマシン経営みたいなことを、ここ40年位、続けてきたんだと思いますが、「(そんなアメリカも)今(や)、コレ。」みたいな感じなんでしょうかね?私は、IT系だと、更に若年層までを含む気がしてならないです。

 ただ、このタイムマシン芸、昨今の予算立案に必要となるベネフィットとなると少々弱いという話は、以前書いたとおりで、コレを打開するのは結局、個々のモチベーションになるんじゃないか?などと考えています(要するに懐古主義に陥らずに、心機一転、新しい努力をスべきなんじゃないの?と言う話ですね)。
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