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2019/05/24

日式エッスアイはスペシャリスト育成にホント失敗しているのでは?

Tweet ThisSend to Facebook | by nishino
 先日、セキュリティ・レビューに呼ばれて、レビューを行うなどしたんですが、ドキュメントに技術的な観点が一切記載されてなくて、「なんだかなー。」なんて思ったりしました。

 一応、コチラから技術的ポイントの指摘をしておきましたが、こう言うのを見ると「日式エッスアイはスペシャリスト育成にホント失敗しているなぁ。」なんて思ったりします。

 (実際は、スペシャリスト級が下支えをしていて、指摘の対応はしてくれるんですが、あまり評価されておらず、バジェットに対する権限が無かったりすることが多いです。外資系のエバンジェリストの「日本のコミュニティはお遊び。」なんて言う発言を聞いたこともあるので、そうなる原因は、この辺に背景がありそうですね(そのくせ、しゃーしゃー、技術者の育成とか抜かしたりします))。

 ...で、この理由ですが、なんとなく、

 「マネージャー層が、小山がスケールして大山になると自分のポジションを失いかねない。ということで、小山(≒ 労働集約的事業スキームや垂直統合事業スキーム)の維持の選択をして来たのが、このスペシャリスト不在に繋がっている。

 みたいな気がしています(まさに「プログラマは酵母菌じゃないんだよ」でしょうか?...エンジニアやプログラマは酵母菌と違って、餌があれば勝手に発酵してスペシャリストになったりしないよ。という話)。

 ...で、こう書くと気付けるのですが、そもそも、労働集約的事業スキームや垂直統合事業スキームの下では、先ず、自分の開発したアウトプットがスケールしませんし、裁量が無ければコミュニケーション力も責任感も必要無い & 養えないので、確かにスペシャリストが育つ土壌が無い気がします。

 (なんとなく、小山の大将達が抵抗するので「和を以て貴しと為す」をしていたら平成末期までズレ込んでしまった。...的なイメージでしょうか?確かに、そう説明しないと、労働集約的事業スキームや垂直統合事業スキームを現代まで引き摺ってしまった説明が付きません。

 ...で、昨今、「GAFAがー、GAFAがー。」みたいな声が至るメディア(〇経や、〇Picksなど)から聞こえて来たりするんですが、横に並んでいる以前に、同じ土俵に乗ってすらいないので、基礎的なことをコツコツとヤリもせずに、あまり「追い付け・追い越せ」的な比較はしない方がイイんじゃないかな?なんて思ったりしています。

 実は、それで先日の「組織的プロジェクトマネジメント(OPM)に関する現時点の問題点。」に「キャリアパスや評価との紐付け」の項を追加したりしていました。制度的には、この小山( ≒ 労働集約的事業スキームや垂直統合事業スキーム、バックオフィス的に言えば、"課"単位の評価)の維持が評価に繋がらないように変更すれば良かったんじゃないですかね?

 ...が、残念ながら、昨今、そう言うプロアクティブな変化を自ら起こせずに、この小山が各個撃破され逝く御時世に突入した感があり、今後、「この"利己的な選択"も"自然に淘汰"されることに。」...みたいな感じで、先日の余談部分に書いたように、リアクティブに変遷していくのかもしれません。

 まぁ、オーナー経営者でもないと、コレ(≒ 自分のやって来たことや、受けて来た恩恵)を是正(≒ 否定)出来ないのはなんとなく解りますが、若い世代はもう少し、合理的な判断をするような気もしますので、今後に期待したいと思います。
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