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2019/07/31

組織的プロジェクトマネジメント(OPM)に関する、まとめ。

Tweet ThisSend to Facebook | by nishino
 過去に色々と「組織的プロジェクトマネジメント(OPM)」、「ポートフォリオ・マネジメント、プログラム・マネジメント」に関する投稿をしてきましたが、

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 PMP向けPDU対象のトレーニングを受けてきたので、以下に「組織的プロジェクトマネジメント(OPM)」、「ポートフォリオ・マネジメント、プログラム・マネジメント」のフレームワークについて、纏めてみました。


 この結果は、以下の某弊部会のマネジメントにも反映しました。


 現時点で、日式企業には、「組織的プロジェクトマネジメント(OPM)」、「ポートフォリオ・マネジメント、プログラム・マネジメント」が、あまり、定着していないようで、某弊部会では、以下のように現状を認識しています。

  • 日式企業は戦略面が弱い。
    • 一方で、欧米だけでなく中韓も、戦略面が強い(SHARPの例)。
    • 戦略面は、欧米、中韓。日式企業は、その下請け的な展開。

  • 以下の理由で、日式企業の投資は上手く機能していない。
    • ポートフォリオ → プログラム → プロジェクトの、スポンサー / 委員会 / ステークホルダーも居なければ、ガバナンスも取れていない。
    • スタンプラリー(合議)による予算認可は一応あるが、ポートフォリオ → プログラム → プロジェクトと言ったブレークダウン・ストラクチャ(ディティールのある決定基準)は不透明。
    • プロジェクト(スコープ、QCD)に対する責任はあるが、ポートフォリオやプログラム(投資、ベネフィット)に対する責任が不透明。
    • これは、適切なメトリクス(KPI)が設定・測定されていないためと考えられ、このため、プロフィット以外のベネフィットの測定ができず、ポートフォリオやプログラム(投資、ベネフィット)に対するフィードバックやアサインした人員に対する正確な評価もできない。
    • 従って、個々のプロジェクトは、投資、資源配分ではなく、自組織の固定費内での作業となり、そのため、組織(プロジェクト)を超えたステークホルダーも立たない。



 某弊部会でも、これまで、様々な対立構造を分析してきましたが、組織的な動きが苦手で縦割りの対立を起こす辺りは、この辺りに起因するのかもしれません。

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 また、変わり時に、戦略(パラダイム・シフト)を実行する際、以下の様なテクニカルな点に対して意思決定を行い、ガバナンスを効かせるためには、

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 パラダイム・プレイヤー(ビジョナリー、テクニカル・エキスパート、ダウター(疑いを持つ人))や、ガバナンス機関の権限 / 知識 / 経験を持った専門家などが必要になりますが、そういう人もなかなか居ないですね。

 ...と、まぁ、日式企業、伝統的(トラディショナル)ではなくてもヤバいんですが、まぁ、今後とも、色々と頑張っていきたいと思っています
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