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2022/01/28

良い施策には数年後を見据えた正確性の高い未来予測が必要

Tweet ThisSend to Facebook | by nishino
 最近、各社の事業化発表会などを見て思ったんですが、古くは、横流しSIテンプレによるプロダクトアウトみたいな事業を、どこのSIerでもやっていましたが、昨今は、マーケットイン路線へと、教科書どおりの事業方向転換的なモノがされているように思いました。

 そうなると、今後は、パッケージを組み合わせたクロスセルのような形態が増えていき、技術的には、WebAPIや認証などの繋ぎ目の技術や、プログラムだけでなくIaCなどを含めたxOpsの技術の重要性が高まっていくものと思われます。

 そう言うことを考えて振り返ってみると、5 ~ 10年後を見据えて正確性の高いマーケティング(≒ 未来予測)ができれば、良い施策(≒ ベネフィット創出プログラム)を打つ事も難しくはないと思うんですよね。

 具体的には、昔、「スマホやSPAで大規模UPのUI開発をする。」なんて事を考えていた時代がありましたが、振り返ってみると、この際のマーケティング(≒ 未来予測)が間違っていた事は明白で、結果、良い施策(≒ ベネフィット創出プログラム)にはならなかった。というケースがあります。

 似たような話で、SIerの共通基盤系の施策の問題、なんだかチグハグだと思っていましたが、データ分析系の基盤を勉強し始めて、共通基盤は、構築&オペレーションってなると強いが、SIとか開発だとダメっぽい。と言う事に気が付きました。ただ、UPのPGは ≒ オペレータだから、大規模UP開発の場合には使える(使えていた)。って事なんですよね。

 そう言う事を考えると、この様な未来予測に関する「間違い」と言うか「勘違い」を生むのは、既存事業で培ったノウハウがアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)と言う形で、悪影響を与えているように思います(もしくは、未来予測という習慣自体が今まではあまり無かったように思います)。なので、未来予測では、コレを意識すると良いのではないかと思います。

 実際、2021年度の「DX(IoT、ビッグデータ、AI)」のリサーチでは技術系のデータ・パイプライン辺りのリサーチから始めましたが、途中で、AI / BIなどのデータサイエンス系のユースケースのリサーチを挟みました。コレは、技術リサーチの方針を決定する上で、ユースケースの情報が必要になったからです。スコープが広いので、自社事業に関連深い所を絞るために、この様な情報が必要になりました(≒ 構築ビジネスと言うバイアスの是正)。

 同様に、最近のセミナーで紹介されるxR ( VR / AR / MR ) のSIでの実用化なんかも(、Unityなどのゲームエンジンを触っている技術者もチラホラ出てきているようなので)、近い気がするんですが、コレも、やはり、ユースケース研究から入って、自社事業に関連を見出し、正確性の高いマーケティング(≒ 未来予測)ができれば、xR等の未採用技術に対しても、VC(バリュー・チェーン)長めの、良い施策(≒ ベネフィット創出プログラム)を打つ事ができるんじゃないか?と思います。
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