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2016/07/27

Open 棟梁の使い方(基礎編) 第1回

Tweet ThisSend to Facebook | by nishino

第 1 回 改めて、Open 棟梁とはどんなもの?

こんにちは!
突然ですがみなさん、Open 棟梁を使ったことはありますか?

 「使ってみようと思ったけど、よく分からなくて…」

という方もおられるのではないでしょうか?
そこで!


 「これから Open 棟梁を使いたい!」

という方向けに、Open 棟梁の基本的な使い方を、今回から全 6 回の連載でご紹介していきます!


ステップバイステップで、初めての方が読まれても、なるべく分かりやすくご紹介していけたらと思います。第 1 回は、まずそもそも Open 棟梁について、改めてどのようなものかを知っていただければと思います。

「Open 棟梁 = アプリケーション フレームワーク」である

Open 棟梁は、.NET Framework 上で実行可能なアプリケーション フレームワークです。

Open 棟梁は、以下のような 3 層構造になっています。このうち、ベースクラス1とベースクラス2がフレームワーク部分で、それらを継承したサブクラスに、業務固有の処理を実装します。

ベースクラス1処理のフロー制御や例外処理、データベースのコネクション管理やトランザクション管理などを行うフレームワークの心臓部分。基本的にはそのまま (手を加えず) 使用する。
ベースクラス2ベースクラス1を継承する。
そのシステムで共通的な処理 (ログ出力など) を行う。システム開発プロジェクトごとにカスタマイズ可能。
サブクラスベースクラス2を継承する。
業務固有の処理を行う。


Open 棟梁のフレームワーク部分 (ベースクラス1および2) で共通的な処理を行ってくれるため、開発者は純粋に業務ロジックの開発に専念することができます。また、Open 棟梁がみなさんのプロジェクトの要件に合わない部分があっても、その要件にフィットするようにベースクラス2をカスタマイズすることで、基本的なクラス構造を崩すことなく、要件にフィットさせることができるようになります。

Open 棟梁のメリット (効果) については、こちらもご覧ください。


Open 棟梁を使ったシステム開発のおおまかな流れ

  1. テンプレートベースをもとに、プロジェクトテンプレートを作る
  2. プロジェクトテンプレートに含まれるサンプルアプリに、プログラムを実装していく

ここで、Open 棟梁を知っていただく上で、いくつか用語の整理をしておく必要があります。

プロジェクトテンプレートとは

名前がちょっと紛らわしいですが、Visual Studio でいう「プロジェクトテンプレート」(いわゆる、*.csproj とか、*.vbproj とか) のことではありません。ここで「プロジェクト」とは、「システム開発プロジェクト」のことを指しています。システム開発プロジェクトでは、そのプロジェクトで共通の開発基盤 (テンプレート) を用意することが多いと思います。

その開発基盤のことを、Open 棟梁では「プロジェクトテンプレート」と呼んでいます。Open 棟梁では、システム開発を行うにあたり、まずこの「プロジェクトテンプレート」を作ります。

テンプレートベースとは

そのプロジェクトテンプレートを作る上で、元 (ベース) になるものを「テンプレートベース」と呼んでいます。Open 棟梁の GitHubを見ていただいても、いくつかのリポジトリがあることがご覧いただけると思います。

リポジトリ名説明
OpenTouryoOpen 棟梁本体
OpenTouryoTemplateOpen 棟梁を使ってシステム開発を行うためのテンプレートベース
OpenTouryoDocuments各種ドキュメント


繰り返しますが、Open 棟梁では、まずプロジェクトテンプレートを作ります。なので、Open 棟梁の環境構築の出発点は、Open 棟梁"本体"ではなく、"テンプレートベース"なのです。

ここがポイント!
「プロジェクトテンプレート」とは、システム開発プロジェクトで使用される開発基盤 (テンプレート) を言う。「テンプレートベース」とは、そのプロジェクトテンプレートを作成するための元 (ベース) になるもの。Open 棟梁を使った開発は、「テンプレートベース」を元にして「プロジェクトテンプレート」を作るところから始まる。


次回から、実際に Open 棟梁の環境を作り、アプリケーションを動かしていきます。

お楽しみに!


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